2023年日本製作2時間余シネマ「最後まで行く」を鑑賞。シネマは年末の雨夜、危篤の母見舞いに病院へと走る刑事である主人公が走行中に突然、内部監査が勤務先に立入るとの通報を受け動揺する瞬間、車の前面に飛び出してきた人を轢いてしまうアクシデントからスタート。この災難事故を発端に彼が極限状態にまで追い詰められていく悲劇とユーモアと喜劇も交えながら進むサスペンスシネマです。次第に事件は大きく変容拡大していき最後には圧倒的なスケールへと展開。作品の構想の大きさに感嘆するなかなかの好シネマでは。この作品は2017年韓国製作版のリメイクであり、同様に中国やフランスでもやはりリメイク上映とのこと、わかるような気がします。剽軽さと激しい過酷さと結末のあり方には、日本的ではなくむしろ苛烈に生きる大陸的な感慨さえ感じます。岡田准一、綾野剛が好演、見応えと納得もひろがるサスペンスシネマのことです。