週末に観た「金子差入店」2025年日本製作2時間余のサスペンスシネマ。刑務所や拘置所への差し入れを代行する「差入店」が実際に在る事を私もはじめて知りました。家族で「差入屋」を営む一家が、ある事件をきっかけにその絆が激しく揺らぐそれぞれの日々を描きます。荒々しく散らかったかのように前後して各々の人生が描かれます。犯行や過ちの数だけ傷や苦しみと不幸があってしかし各々への差し入れに小さな希望もこめられている様もシネマに映し出されます。ナントイッテモ苦しむ夫に対して放つ妻の愛情溢れた叱責が至言ですね。主役に扮する歌手の丸山隆平も快演、その妻の真木よう子、北村匠海、岸谷五朗、寺尾聡、名取裕子や他の俳優も各々の役柄を本当に見事に凄まじく演じます。這いながらも前へと生きる現代を描く佳作ヒューマンシネマ鑑賞のことです。