バットマンに敵対する悪役のジョーカーのごとく、アメリカのコミックシネマの世界では、正義の主人公に対する悪役のキャラにも光をあててその存在する理由と彼なりの葛藤と共感を描き出すことで、ストーリー全体にも幅と広がりをもたす傾向がこの間の主流。今回観た「モービウス」は実にその流れ。スパイダーマンの悪役として登場する存在ながら、彼を主人公にして人命を救う天才医師と血に飢えたバンパイヤが同居するする彼の苦悩と生き様を描くダークアクションシネマに。マーベリックコミックの世界を忘れて、つい彼の悩みに共感し没入する米国シネマの1時間半の鑑賞でした。次回作はいよいよスバイダーマンとの対決か?