先日の日曜夕刻、稲沢市まで車を駆って「コーダ あいのうた」を鑑賞。タイトルにあるコーダとは、英語名で、「耳の聴こえない両親に育てられた子ども」の意味であることも、シネマ鑑賞後に知りました。当初は今年のアカデミー賞で話題となり、しかもヒューマンなシネマらしいという程度の浅い理解しかなくて、観て心温まればという位の興味で臨んだ次第でした。しかししかし、エンディング直後は作品への感慨があまりに深く、暫くは映画座席から立ち上がれない程の作品でした。主人公は歌声に高い才能があり、顧問の勧める大学受験という進路に対し悩む彼女と、音が聴こえなくとも明るく逞しく生きる家族との心の格闘がシネマ展開の基軸です。音楽会での数分間の無音シーンに描かれる、父親が観客の所作から受ける体験と心情の変化が、シネマ鑑賞する私たちには、爽やかで深い感動を与えます。この作品は、2014年フランス作品シネマ「エール」のリメイク作です。家に帰り、早速またこの作品も鑑賞、あらためてまた深い感銘をうけるこの間のことです。