原作は、かつての1970年代に活躍した寺山修司の小説をもとにした映画化。企画は近未来に設定し直しているいるとはいうものの、あの熱く、ぎらぎらとした時代の香り気配は濃厚な映画内容となっている「あゝ荒野 前編」を鑑賞。父が自殺し、母親に捨てられ孤児院で育った主人公と、韓国人の母親をもち、吃音症と内気に育つその友人とが、ボクシングを核に個人と社会での様々な出来事を表題のような社会の中で生き抜こうとするストーリー。奔流のごとく激しく荒々しくもまれて生きる、あの70年代を彷彿とさせる映画鑑賞のことでした。