映画「モーリタニアン 黒塗りの記録」は、実際に出版された1冊の手記を題材とする実話作。当時キューバ米軍基地に収容された主人公によるこの手記は、アメリカ政府の検閲により多くの記述が黒塗りされており、その異様さも故に、瞬く間にアメリカで大ベストセラーとなり、世界20ケ国で刊行、今回の映画化に至ったとのこと。内容は、当収容所に起訴に裁判もないままに何年も拘束された主人公と、その味方についたジョディフォスター扮する弁護士の記録サスペンス。絶望的ともいえる幾多の困難に直面するも、しかし無実を主張する大胆な行動を展開しアメリカ合衆国に迫る。主人公の裁判陳述にはさすがに想い溢れる場面も。9.11同時多発テロとイラク戦争下の米国での、アメリカの闇を描く実話話題作でした。