先日に観た「愛に乱暴」、2024年製作日本の1時間半余の同名小説を原作にしたサスペンスシネマです。主人公は幸せをめざしながらも徐々に平穏を失っていく江口のり子が扮する妻と、家庭生活を送りながらも心は常に違うところにある小泉孝太郎扮する夫との物語です。日々の暮らしにそれなりに努力はするものの、生活に忍び寄る虚しくやるせない出来事に、次第に彼女はその世界に吞み込まれていく様が描かれます。彼女の心のうつろいに気持ちも寄せながらも、やはりここはしかし負けまいとする勇気が必要かとも想う、サスペンスシネマ鑑賞のことです。