「ある一生」をシネマ鑑賞、2023年製作ドイツ・オーストリア合作の2時間余シネマです。原作はオーストリアの作家による同名の世界的なベストセラー小説。舞台は20世紀初頭のオーストリア・アルプス山中、身寄りのない主人公が過酷で虐げられた暮らしの中でも最愛の女性と出会い山奥での結婚生活を果たします。そして大自然の猛威や大戦の惨禍など、激動の時代と環境に翻弄されながらも、前を向いて彼なりの堂々とした幸せな人生を送ります。「傷は積み重なり、傷が人生を作る」「私には誰もいない、しかし全てを持っている」アルプス連峰の清冽な山々の中で、時折に彼の独言が記されます。人の一生とは何か、幸せな人生とは何か、欧州の歴史と情景を重ねながら考える、ヒューマンな名作シネマ鑑賞のことです。