先に観た「ベイルート」2018年米国製作2時間余、内戦下にある中東レバノンの首都ベイルートを舞台に人質と犯人の身柄引き渡し交渉を扱うサスペンス映画です。中東の状況は、ユダヤ民族のイスラエルとアラブ民族が多いパレスチナとがどちらも旧約聖書に登場する程の長い歴史と文化を持ち、同じ地域を各々が建国せんとする激しい抗争の地域です。アメリカの援助もうけ技術立国を遂げるイスラエルと、イスラムの伝統をもつアラブ系武装集団も暗躍する不穏な政情下で、妻を殺された元外交官の主人公がテロリストに拘束された友人の解放を交渉する役割を担う事から複雑な展開を描きます。シネマは実際の内戦の複雑さを捨象しているとの指摘もありますが、それでも中東の治安や世情等について多く知る当シネマ鑑賞のことです。