これもまたネットフリックスで観た米国ドラマ「運命の7秒」、2018年製作の当オリジナルドラマで、各1時間余10話もの、結構に重く十分に鑑賞した甲斐のあるサスペンスなドラマでした。内容は米国東部の下町街、あの有名な「自由の女神」が遠景に登場する東部州でのこと。自転車で駆けていた黒人少年が暴走する車に跳ねられ、看病の末に死亡するという事件を巡り、警察の隠ぺい工作と人権差別を絡ませての妨害から少年の家族や検事らの闘う姿を描くサスペンスドラマです。ドラマは主人公のみを描くのではなく、犯人や被害者、目撃者や警察の同僚とその家族、白人や麻薬を売る黒人や売人やギャングまでにも光りをあてて、そこにある人生の機微にまで描くことで、それぞれの揺れながら深く悩む生き様にも共感もできる事実や背景にまで迫ります。そのことであらためて、死をもたらした事件の重みや米国社会のあり方について考える、内容の濃いドラマ鑑賞のことでした。