先日より上映が始まった2021年作「ウエスト・サイド・ストーリー」をシネマ鑑賞。60年代に制作された旧作はミュージカル映画として世界中の映画ファンを魅了して深く愛された名作品。中学生当時の私も衝撃をもって深く感動した記憶は鮮明にあり、マリア役の大女優には大いに憧れを抱いた記憶も甦ります(ちゃんちゃん)。はじめてレコード盤で英語曲を覚えたのもこの「To night」だったような。そんな記憶を蘇らせながら観た2時間半です。監督スピルバークはそんな観客の心情を大切に想定しながら、より当時をリアルに再現し具体的に描くことで、ストーリーの感動と味わいを深めているようでした。頭の中ではかつてのシーンを回想しながらも、スラムが高級住宅街に変貌が迫られ、移民問題に、人種差別や性差別など、さり気なく描きながら、愛する事の美しさと叫びに至る最後の場面に辿り着く展開は、ミュージカルとしての愉しさと共に、当シネマの主張もより鮮やかになっていると感じる感動のシネマのことでした。