先日夕刻にシネマで観た「セプテンバー5」、2024年製作1時間半ドイツ・アメリカ合作シネマです。これは1972年の独開催のミュンヘンオリンピックで起きたパレスチナ武装組織によるイスラエル選手団の人質テロ事件の顛末を実際に事件を生中継した米国スポーツ番組クルーの行動視点からシネマ化したサスペンスシネマです。ミュンヘンオリンピックの選手村でパレスチナ武装組織「黒い九月」がイスラエル選手団を人質に立てこもり要求をエスカレートさせやがて大惨事に至ります。この現地警察との事件経過やアメリカ中継チームが報道する使命感とスクープ欲求との葛藤しながらテロ中継映像を世界に発信する史実を描いています。華やかなオリンピック祭典の開始から一変する選手村に響く銃声音、犯人と警察との交渉経過やテロリストとの緊張関係を刻々と対応し映像化する報道チームの行動を迫真に描いていきます。真実を報道する事と情報拡散による危険な側面とを描く事で映像報道にある役割と功罪を深く考えさせる歴史サスペンスシネマ鑑賞のことです。