重たいニュースが連日流れるだけに、明るいシネマをと、観たシネマはイギリス制作のコメディ映画「ゴヤの名画と優しい泥棒」。1960年代に英国美術館で起きたゴヤ作の名画の盗難事件を題材にした実話コメディとか。始まればすぐに飛び込むお洒落で少し疲れた下町風景。品のよいジョークと風刺強い会話がテンポよくイギリスの暮らしと日常に誘います。今の日本と同様に、娯楽の中心であるテレビの公共放送の受信料が孤独で高齢の年金生活者には負担です。そんな中で主人公はゴヤの名画を盗難し、その身代金で公共放送を無料にしようと犯行に及びます。映画の中心はその裁判でのやりとりと、さらに一転する後段へ。そうかなあ?って思う気持ちはあるものの、今日の世情下、人を大切に思う気持ちにふれて、心も少し和む、シネマ鑑賞のことです。