先日夜に、カンヌ国際映画祭でも話題になった「怪物」2時間余を鑑賞。安藤サクラ扮するシングルマザーは小5の息子が担任に殴られたとのわが子の言葉に学校に注意と抗議に出向く事からシネマはスタート。しかし事件に他人事で無関心な校長はじめあまりに不誠実な学校側の対応に怒る母親の対応からやがて事件は大きく展開、ビル火災事故、イジメ事故、さらに愛情や友情のあり方、ハラスメント問題、各々の言い分が異なる出来事を、母親、先生と少年の各目線から繰り返し描きます。「怪物」という言葉に隠された無自覚な凶器ともいうべき傷つけあう恐怖を描くシマネですね。ただしかし、シンプル明快さ本領の私には、田中裕子扮する校長や、永山瑛太、他のズラリの名脇役陣の教師チームが、事件解決にメス入れる活躍と奮闘があってよかったのでは(独言 監督失礼)、と想い後にする映画鑑賞のことです。