「Playground 校庭」をシネマ鑑賞、これはベルギー2021年製作2025年劇場公開の1時間半余のシネマです。シネマ映像は小学校に入学したばかりで心細い主人公の少女から観える目線のみで描かれます。コミュニケーションが苦手で軽い言葉やいじめによって不安と恐怖が押し寄せる学校と校庭の風景を凝視するように主人公の心境に没入しシネマは進行します。そしてより深刻なのは年上の兄であり、心身のダメージを伴ういじめを受け続ける中で追い込まれ、その挙句にやがてその兄の衝撃的な行動をとることとなります。まるでドキュメンタリーを観ている錯覚すらして幼い主人公の胸の内が痛いほどに伝わり共感。現代社会の深刻な矛盾を鋭く描写します。子どもたちの心の機微や変化を凝縮して描き出す、今の社会に潜む問題を描く佳作な学校ドラマシネマの鑑賞です。