先週末にシネックスで観た「クレオの夏休み」2023年フランス製作1時間半余のシネマ、製作背景にはシネマ監督の実体験も含まれているとのヒューマンシネマです。主人公は母を亡くしパリで父親と暮らす6才の少女です。いつもそばにいていれた大好きな乳母が身内の不幸で遠く離れた故郷アフリカに帰ることになってしまう事から物語は展開します。突然の別れに深く沈む少女は夏休みに念願の再会を果たすべくひとり海を渡り彼女のすむアフリカの島国へ旅立ちます。シネマではアフリカの大自然の美しさや欧州とアフリカ社会との経済格差にもふれながら、幼くも全力で人生と社会の過酷さに向き合って生きる姿を描きます。物語の末に空港で、2人がいよいよ永遠に少女と別れる時、今までの想い出が蘇り乳母の目に涙が止めどなく溢れます。誰もが心の奥にあるそれぞれの人生の意味について顧みる、微笑みと涙の佳作シネマ鑑賞のことです。