最近の韓国映画は、本当に主張明快だ実感するこの間です。この作品「無垢なる証人」もまたそのひとつ。映画は父親の借財返済のため、今は信念を貫くことに躊躇する弁護士の主人公が、容疑者の無罪を立証するため、唯一の目撃者である自閉症の少女との意思の絡み合いの中で、自身の生き方にも葛藤する展開がこのシネマの主軸。あらゆる関わり合いがこの関係をつうじて大転換を果たす感動のシネマ作品になります。その結末にはやはり、涙が溢れて溢れて、しばらく感涙(ちゃんちゃん)。 激動の韓国社会の中で、肩書よりもむしろ人間としての誇りをもち、正しい事は正しく主張することの大切さ、これに共感する市民の思いが社会背景にあるのでは、と強く感じるシネマ鑑賞でした。