先日にネットフリックスで観た「イカゲーム」、韓国で2021年に制作されて公開された1時間9話ほどのサバイバルドラマです。題名は韓国の子どもたちが遊ぶゲーム名から。ナニセこのドラマは、世界100か国以上の国々でネットフリックス史上最高の視聴率を記録した番組とのことで今や韓国を代表するドラマです。内容は優しく人のよい主人公が大金をかけた命をかけた過酷なゲームに巻き込まれ、他の参加者が抱えるそれぞれの事情と生き様や、ゲームを主催し仕組む側の異様さも織り交ぜながら、各々が奮闘する姿を描き進行します。丁度、かつて日本でもバトルロワイヤル等々、サバイバルドラマがもて囃されたように、恐怖とデスゲームに魅入られながら内容の進行を追うドラマですね。たしかに主人公の優しさや想いに共感する感情も抱きますが、しかし何よりもこうした番組が共感をよぶ背景には、冷たく横たわる韓国社会のおかれた過酷な現実があることや、社会と市民感情の中に、救われない絶望や弱い立場が抱える哀しみや渇望感があることも、合わせて強く感じる、このドラマ鑑賞のことです。