2021年作アメリカ、ノンフイクション原作の伝記小説の映画化とされる「ハウス・オブ・グッチ」を鑑賞。創業者と家族間での経営権争いと、その中で起こる大事件を中心に映画は進行。ブランド物に深い興味はもっていなかったものの、欧州のイタリアを舞台に、豪華で豪壮で瀟洒な各地各所を巡りながらも自転車やバイクや路地裏など、やはりイタリアらしい風景が随所に登場し、当地の風情や雰囲気や余韻など十分に浸れる2時間半です。愛憎にまみれながらも適度に品位もまた保ちながら、権力ととりわけ巨万の富に自己を見失い奈落へと突き進む哀れさも、事実として起こる事件を背景にしているだけに、なかなかの感慨も味わう映画鑑賞のことです。